
「皮膚・排泄ケア認定看護師」の仕事内容は?
認定看護師とは、救急看護、集中ケア、訪問看護、がん化学療法看護など、21の特定看護分野で専門的な知識と経験をもつ看護師のことです。
「皮膚・排泄ケア認定看護師」は特定看護分野の1つに該当し、1997年から認定が開始されました。床ずれ、褥瘡(じょくそう)やストーマ(人口肛門・人口膀胱)ケア、失禁ケアなどに特化した看護師です。
医療の高度化や社会の高齢化が進むなか、患者さんの生活の質を高めるために必要とされる役割です。病院勤務のほか、介護分野や訪問診療などでも活躍。将来的なニーズが高まることも予想されます。
「皮膚・排泄ケア認定看護師」になるには
認定看護師になるにはいくつかの条件がありますが、基本的には看護師として5年以上の経験が前提条件となります。また、日本看護師協会が決めた認定看護師の研修を修了していることも必要です。
研修は、日本看護協会が設けた皮膚・排泄ケア学科での810時間のカリキュラムが定められています。看護師の共通科目に加えて、皮膚・排泄ケアの演習、実習などが含まれます。
試験は「専門看護師認定審査」という名称で、他の認定看護師の審査とともに年に1回実施。受験者は事前の書類審査を経てから筆記試験に臨みます。
合格率は比較的高く、2018年の結果では、皮膚・排泄ケア認定看護師は82人中79人が合格しています。また、認定取得後は5年に1度の資格更新が義務付けられています。
「皮膚・排泄ケア認定看護師」のやりがい
厳しい研修や審査を経て、初めてなることができる皮膚・排泄ケア認定看護師は“看護の質の高さ”の証明となります。高齢化が進み、寝たきりとなる人の増加が予想される社会において、求人価値はさらに高まります。また、ケアを受ける患者さんやご家族にとっても何よりも頼もしく、多くの人に感謝される存在になれると言えるでしょう。