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コラム2020/05/11
訪問看護ステーションとは? 利用状況、設置基準、職員数、課題などをまとめました

在宅医療ニーズに伴い、近年数を増やしている「訪問看護ステーション」。事業所としての機能上、見えづらいその実態とは? 訪問看護ステーションの種類や利用状況、地域医療の中で期待される役割、働く職員の構成比率から見える課題点などを紹介します。

訪問看護ステーションとは?

1.訪問看護ステーションとは


1-1.訪問看護ステーションの概要


訪問看護ステーションとは、訪問看護をおこなう看護師や保健師、助産師、理学療法士などが所属している事業所のこと。職員は訪問看護ステーションを起点として利用者の自宅や施設へ出向き、状態観察や医療的ケアなどのサービスを提供します。

訪問看護サービスの利用には年齢制限はなく、乳幼児〜高齢者まで幅広い方が利用可能です。ただし、サービスを受けるには主治医が作成する「訪問看護指示書」が必要です。

なお、訪問看護をおこなっている機関は、訪問看護ステーションのほか、病院・クリニック(診療所)もあります。

▼訪問看護師の詳細や「訪問看護指示書」についてはこちらもチェック!
訪問看護ってどんな仕事? 在宅生活を支える訪問看護師の仕事内容・給料・必要な経験・働く場所・服装や持ち物など

1-2.訪問看護ステーションの役割


少子高齢化が進む現在、住み慣れた地域で自分らしく人生の最期まで過ごすことができるよう、医療、介護、予防、生活支援サービスなどが一体となって地域内で提供できる「地域包括ケアシステム」の構築が進められています。

地域包括ケアシステムでは、地域包括支援センターを中心に、医療機関、介護サービス事業所、福祉サービス事業所などが連携し、それぞれの役割を全うしなければなりません。訪問看護ステーションではこの一環として、とくに医療と介護をつなぐ役割が求められます。

近年では、医療機関から在宅療養への移行の推進もあり、「ターミナルケア」「重症者の在宅ケア」「24時間対応体制」など、自宅や施設にいながらも受けられる訪問看護サービスの内容は広がりを見せています。(詳しくは「2.機能強化型訪問看護ステーションとは」で解説)

▼「地域包括ケアシステム」について詳しくはこちら
地域包括ケアシステムとはどんなもの?

1-3.訪問看護制度の成り立ち


訪問看護制度は、1991年の老人保健法などの改正により創設され、1992年4月に実施されました。当初は老人訪問看護ステーションから在宅で寝たきりの高齢者を対象にサービスが提供されていましたが、1994年の健康保険法などの改正で、在宅の難病患者や障害者も利用対象となりました。

そして2000年の介護保険制度設立後、訪問看護は介護保険サービスの一つとして位置づけられました。これを受け、要介護・要支援認定を受けている利用者の場合は、医療保険よりも介護保険が優先して適用されます。ただし例外として、特定疾患がある人や主治医の指示を受けている人の場合は、医療保険の対象となります。

1-4.訪問看護ステーションの利用状況


■年齢別利用者数の推移
訪問看護ステーションの年齢別利用者数の推移
(参考資料※3より転載)

■要介護度別の利用者数の推移
訪問看護ステーションの要介護度別の利用者数の推移
(参考資料※2より転載)

2017年(平成29年)の訪問看護ステーションの利用者数は、22万2,588人でした。2013年(平成25年)は12万4,083人だったため、わずか4年間で10万人近く増加していることがわかります。

年齢層別に見ると、どの年齢層でも増加傾向にあり、利用者総数の半数以上は60歳以上の高齢者が占めています。

要介護度別の利用者数の推移を見ると、近年では要介護1・2の割合が増加傾向にあります。

1-5.訪問看護ステーションの施設数


■訪問看護事業所数の推移
訪問看護事業所数の推移
(参考資料※1より転載)

訪問看護ステーションの事業所数は、2018年4月時点で9,676ヶ所(※3)。増加率が高まり始めた2012年度(平成24年度)は、診療報酬・介護報酬の同時改定がおこなわれた年でした。

事業所主体別で見ると、「営利法人(株式会社)」が大きく伸びており、民間の訪問看護ステーションは今後も増え続ける見込みです。その一方、訪問看護を実施している「病院・クリニック」の数は徐々に減少しています。

■サテライト(従たる事業所)の施設数

訪問看護ステーションは、原則として事業所の設置は1拠点ごととされていますが、訪問先が遠く離れている場合などにおいて、サテライト(従たる事業所)をメインの事業所に含めて設置することが認められています。

効率的に訪問看護を提供できるようにするための必要な道具の保管や着替え、待機などが主な設置目的です。

2015年のデータ(※2)によると、サテライトを持つ訪問看護ステーションの割合は 6% でした。

1-6.訪問看護ステーションの設置基準・人員基準


介護保険法に基づき訪問看護ステーションを開業するには、規定の設置基準・人員基準を満たした上で、各都道府県知事から「指定居宅サービス事業者」の指定を受ける必要があります。

指定を受けた事業所は「指定訪問看護ステーション」としてサービス提供が認められ、医療保険上においても指定を受けたと見なされます。

指定訪問看護ステーションになるための基準は以下のとおり。なお、指定申請の有効期限は6年間のため、6年おきの更新が必要です。

■設置基準
・ 法人格(医療法人、営利法人、社団・財団法人、社会福祉法人、地方公共団体、協同組合、NPO法人など)を有すること
指定居宅サービス事業者の指定を受けていること

■人員基準
・ 管理者(看護師、保健師で看護職員との兼務可)を1人配置すること
・ 看護職員(看護師、准看護師、保健師、助産師)を常勤換算で2.5人以上(うち1人は常勤)配置すること
・ 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を実情に応じた適当数配置すること


1-7.訪問看護ステーションで働くスタッフの職種


訪問看護ステーションで働くスタッフの職種は、看護職員(看護師、准看護師、保健師、助産師)のほか、リハビリ職である理学療法士、作業療法士、言語聴覚士や、施設の管理者、事務職員などがいます。

とくに近年は訪問看護ステーションで働くリハビリ職の割合が増えており、2017年では全従事者数のうち22%がリハビリ職でした。相対的に、看護職員の割合(71%)は減少傾向にあります。

1事業所あたりの平均職員数(全職種)は、2017年で 7.1人。看護職員のみの平均職員数は、5.0人です。

■訪問看護ステーション職種別の従事者数の推移(常勤換算)
訪問看護ステーション職種別の従事者数の推移(常勤換算)
(参考資料※5より転載)

1-8.リハビリ職による訪問看護


リハビリ職による訪問看護は、看護業務の一環としてリハビリを中心としたものである場合に、看護職員の代わりに訪問するという位置づけになっています。リハビリ中心の訪問看護により、利用者の生活機能の維持・向上をより効率的におこなえることが期待されています。

リハビリ職員の数が増えている現在、看護職員とリハビリ職員がいかに連携できるかが重要視されています。訪問看護計画書の作成、訪問先での状態観察やケア、評価など、業務全体を通して看護・リハビリそれぞれの視点を活かした提案やケアをおこなうことが大切です。

なお、リハビリ職員による訪問看護は、利用者への事前説明と同意が必要です。同意の確認方法としては、訪問看護計画書や重要事項説明書などを用いて「訪問看護の一環としてのリハビリを中心としたものである場合、看護職員の代わりに理学療法士等がおこなう」ことを説明し、署名をもらいます。

2.機能強化型訪問看護ステーションとは

上述の従来型の訪問看護ステーションとは別に、「24時間365日対応」「重症者の受け入れ」「在宅ターミナルケアの実施」「地域住民への情報提供」などに対応し、より手厚い医療体制・人員体制を整えた機能強化型訪問看護ステーションが存在します。

機能強化型訪問看護ステーションは、設置条件別に以下の1〜3に分類されます。

■機能強化型訪問看護ステーションの主な設置条件
機能強化型1 機能強化型2 機能強化型3
常勤の看護職員数 7人以上 5人以上 4人以上
24時間365日の訪問看護に対応 ◯ 必要 ◯ 必要 ◯ 必要
重症度の高い利用者の受け入れ 10人以上/月
※別表第7に該当する利用者数
7人以上/月
※別表第7に該当する利用者数
10人以上/月
※別表7、8に該当する利用者、精神科重症患者
ターミナルケアまたは重症児の受け入れ実績 ◯ 必要 ◯ 必要
(1より少ない)
✕ 不要
居宅介護支援事業所または相談支援事業所の設置 ◯ 必要 ◯ 必要 ✕ 不要
地域住民への情報提供・相談、人材育成研修 △ 望ましい △ 望ましい ◯ 必要
退院時の共同指導、保険医療機関との連携 ✕ 不要 ✕ 不要 ◯ 必要
保険医療機関の看護職員の勤務実績 ✕ 不要 ✕ 不要 ◯ 必要

機能強化型1・2は、看護職員の人数・重症度の高い利用者の受け入れ人数が多いことなどから、医療体制が充実しているところが特徴です。

機能強化型3は、地域の医療機関の看護師を訪問看護師として受け入れたり、地域の医療機関に対して訪問看護に関する研修を実施するなど、地域医療に開かれた取り組みに力を入れている点が特徴です。

事業所数は、2018年7月時点(※4)で全国に548件(機能強化型1:244件、機能強化型2:246件、機能強化型3:58件)。

機能強化型訪問看護ステーションは、機能強化型1・2が2014年度に、機能強化型3が2018年度に制度化されたばかり。そのためまだ数は少ないですが、在宅医療ニーズの高まりから今後さらに増えていくことが予想されます。

3.訪問看護ステーションの今後の課題

病院から在宅への流れが進み、訪問看護の需要が高まる一方で、訪問看護ステーションが提供するサービスの質・量には改善が求められます。ここからは、現在の訪問看護ステーションが抱える課題と対策についてご紹介します。

3-1.訪問看護師の人材不足


現在就業している看護師の総数を100%とした場合、訪問看護ステーションで働く看護師の割合はわずか 4%(※7)です。病院やクリニック勤務を希望する看護師が多い一方、訪問看護ステーション志望の看護師は少ない現状があります。

その理由として多く挙げられるのは、訪問先ではあらゆる業務を一人でおこなう必要があり、すぐに頼れる人がいないことや、緊急時対応の責任が重いこと。また、利用者の家族や主治医・ケアマネジャーなどの関係者とのやり取りが多く、コミュニケーション力が求められるところなどが挙げられます。

こうした課題に対して訪問看護ステーションでは、入職後間もない職員には、ベテラン看護師であっても不安感がなくなるまでは先輩職員と同行訪問する形をとったり、訪問先で問題や困ったことが起きた場合には、すぐに所長や主治医などの関係者に連絡・相談ができる体制をとったりするなどの対策を講じています。

慣れるまでは責任の重さを感じやすいかもしれませんが、訪問看護ステーションでは日中訪問をメインとしたところも多く、夜勤なしで時短勤務やシフト調整が効きやすいところにメリットを感じている人もいます。また、業界の平均給料よりも比較的高給である点も訪問看護を選ぶ理由の1つになっているでしょう。

3-2.リハビリ職による訪問看護


看護職員が不足しリハビリ職員の構成比が増える中、論点となっているのはリハビリ職員のみによる訪問が増えていることです。

2016年の調査(※3)によると、リハビリ職による訪問をおこなっている事業所では、全体の30%がリハビリ職員のみによる訪問で、「看護職員によるアセスメントのための訪問は基本的にない」とする割合は約22%でした。

また、リハビリ職員の構成比が高い訪問看護ステーションは、24時間対応可能な体制をとっている事業所が少ないこともわかっています。リハビリ職の構成比率が80%を超える事業所のうち、24時間対応体制を届け出ている事業所は31.6%にとどまりました。

このような状況を事実上の「訪問リハビリテーション化」と捉え、訪問看護ステーションのあるべき姿なのかと疑問視する声もあげられており、次回2020年度の診療報酬改定に向けた論点の1つとなっています。

■職種割合階級別の24時間対応体制加算の届出割合
訪問看護ステーション職種割合階級別の24時間対応体制加算の届出割合
(参考資料※5より転載)

3-3.多職種連携の重要性


看護職員の人材不足とリハビリ職員のみによる訪問が増える中、必要とされているのは多職種連携です。とくに訪問看護ステーションの管理者は、サービスの調整だけでなく、多職種が効果的に連携できるように利用者の状況や提供内容をモニタリングし、事業所内の職員事情を考慮した上で、全体をみたマネジメントが求められます。

各職員の専門性を尊重しあい、訪問看護ステーション全体として適切なサービス提供ができるようにするためにも、利用者のアセスメントや提供サービスの内容・評価は、事業所内で積極的に共有・意見交換をしていくことが大切です。



■参考資料
※1:平成30年度訪問看護講師人材養成研修会(一般社団法人全国訪問看護事業協会)
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000491025.pdf

※2:社会保障審議会-介護給付費分科会 第142回(H29.7.5) 参考資料2(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170290.pdf

※3:中央社会保険医療協議会(H29.11.15)在宅医療(その4)(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000186845.pdf

※4:平成30年度診療報酬改定後の算定状況等について(R1.9.11)(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000547023.pdf

※5:介護・障害福祉サービス等と医療との連携の在り方について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000529038.pdf

※6:訪問看護事業所における看護職員と理学療法士等のより良い連携のための手引き(一般社団法人全国訪問看護事業協会)
https://www.zenhokan.or.jp/wp-content/uploads/nspt-guide.pdf

※7:就業保健師・助産師・看護師・准看護師 結果の概要(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/kekka1.pdf

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