目次
1.履歴書と職務経歴書の違いとは?
転職活動には履歴書と職務経歴書が必要となります。2つの書類の明確な違いは「目的」と「フォーマット」です。
目的の違い
履歴書は、採用担当者が応募者のプロフィールや経歴を把握するための書類です。現住所や連絡先などの個人情報、学歴・職歴を記載します。
一方、職務経歴書は職歴の詳細を把握するための書類です。過去の会社や施設での業務内容、実績、取得した資格やスキルなどを詳しく記載します。つまり、職務経歴書は履歴書の情報を補うための書類と考えるとわかりやすいでしょう。
フォーマットの違い
履歴書にはさまざまな種類がありますが、フォーマットはある程度定型化されています。応募先からの指定がない限りどの履歴書を使っても問題ありません。
一方、職務経歴書のフォーマットは統一されていないため、自分の職歴やスキルをより柔軟に、個別の状況に応じて表現できます。
履歴書の書き方については「2.履歴書の書き方」で、職務経歴書の書き方は「3.職務経歴書の書き方」で詳しく紹介します。
履歴書と職務経歴書の記載項目一覧
履歴書と職務経歴書に記載する主な項目を比較してみましょう。
履歴書 |
職務経歴書 |
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履歴書と職務経歴書には、「職歴」「志望動機」「自己PR」など、重複する項目があります。履歴書ではプロフィールや経歴などの概要を、職務経歴書ではそれらを補う詳細を伝えるよう書き分けることで効果的にアピールできます。
2.履歴書の書き方
履歴書はフォーマットに沿って日付、氏名や年齢、連絡先といった個人情報、学歴、職歴などの基本情報を記載します。ここでは主な項目である「学歴」「職歴」「自己PR・志望動機」の書き方について、看護師の場合の例文をもとに紹介します。

(1)学歴

学歴欄は1行目の中央に「学歴」と記載し、2行目から高等学校の卒業以降を記入します。大学は学校名、学部、学科を省略せずに正式名称を書きましょう。在学中の場合は「卒業」ではなく、「卒業見込み」と記入します。
(2)職歴

学歴欄から1行空けた行の中央に「職歴」と記載し、その次の行から職歴の古い順に記入します。すべての入退社歴を正式社名で記入し、離職理由も簡潔に書き添えます。最後の職歴のあとに「以上」と記載します。
(3)自己PR・志望動機

自己PRや志望動機は、志望先が求める人材にマッチしていることをアピールする場です。以下の3つの項目を盛り込むと採用担当者に深い印象を与えられるでしょう。
- スキルや経験が応募先にマッチするか
職場で発揮できるスキルや自分を採用することのメリットを伝えましょう。これまでの実績や経験を根拠に伝えられると、より説得力のある志望動機となります。
- なぜその職場でなければいけないのか
会社や職場の特徴、理念をリサーチし、あなたが感じた魅力を盛り込んでください。転職理由やこれまでの経験を交えながらオリジナルの内容にするのがポイントです。
- どのような仕事をして何を成し遂げたいか
入社、入職はゴールではありません。仕事を通して実現したい目標やその理由を伝えるとよいでしょう。
より詳しい履歴書の書き方については以下の解説記事をご覧ください。
履履歴書の正しい書き方全解説!学歴・職歴・志望動機の例文と見本(サンプル)
3.職務経歴書の書き方
職務経歴書は厳密に定型化されていないからこそ自由にアピールできます。その反面、どのように作成すればいいのか悩んでしまう人も多いようです。書き始める前に、過去の勤務先、キャリア、実績を振り返り、経歴の棚卸しをおこないましょう。
記載する項目は前述の通り、文量は自由です。しかし、あまりにも情報量が多いと、それを読む採用担当者の負担が大きくなります。A4サイズの用紙で1〜2枚以内に収めるのが理想です。
ここでは新しい職歴から記載する逆編年体形式の「職務要約」「職務経歴」「自己PR」の書き方について紹介します。

(1)職務要約

タイトル、日付、氏名の下には、職歴を端的に伝える「職務要約」を設けます。職務要約は採用担当者に興味を持ってもらうための重要な「まとめ」です。これまでの職歴を100〜200文字程度でわかりやすく伝えましょう。その際、これまで経験したことや注力してきたことを強調し、応募先が求める人物像に近い人材であることをアピールします。
(2)職務経歴

これまでの勤務経験を明確かつ簡潔に伝えるために、重要な情報を集約した形で記載します。勤務先の正式名称、勤務期間、役割や役職に加えて、具体的な業務内容や達成した実績も簡潔にまとめて記述します。情報は箇条書きで整理することで、読みやすく、重要なポイントが際立つようにします。
例えば看護師の職務経歴書であれば病床数や何名体制で業務に取り組んだかなど、どのくらいの規模の職場に在籍していたかがわかるように書くとよいでしょう。
(3)自己PR

自己PRは文章、箇条書きのどちらでも構いません。ただし、志望先に必要なスキルや強みなど、アピールしたいことを簡潔に記載してください。
なお、ジョブメドレーにはスマホやPCから簡単に履歴書・職務経歴書を作る機能があります。詳しい作成方法についてはこちらの記事をご確認ください。
>スマホでOK! ジョブメドレーで履歴書・職務経歴書を作成・提出する方法
4.履歴書と職務経歴書に関するQ&A
Q.履歴書と職務経歴書は両方必要?
A.履歴書と職務経歴書はどちらも必要です。 ただし、応募先の募集要項に「履歴書のみを提出」との記載があれば履歴書のみ提出でも問題ありません。 具体的な指示がない場合、または不明な点がある場合は、採用担当者に職務経歴書の提出が必要かどうか確認することをお勧めします。確認のうえ、必要であれば職務経歴書も作成し、両方を提出しましょう。
Q.履歴書と職務経歴書のサイズに決まりはある?
A.市販されている履歴書にはA4サイズ(A3二つ折り)とB5サイズ(B4二つ折り)が存在します。どちらで提出しても問題はありませんが、採用担当者の読みやすさを考慮するとA4サイズを推奨します。
職務経歴書はA4サイズが好まれる傾向にあります。B5サイズにするとスペースが足りず、経験やスキルを十分にアピールできないためです。ただし、応募先からサイズや様式を指定されている場合はその指示に従ってください。
Q.履歴書を手にいれる方法は?
A.履歴書はコンビニ、スーパー、文房具店などで購入できます。また、インターネット上では厚生労働省のウェブサイトやさまざまな求人サイトで無料の履歴書テンプレートが提供されており、ダウンロードして利用することも可能です。

Q.パートやアルバイトも職務経歴書を提出する?
A.パートやアルバイトに応募する際、職務経歴書の提出は任意です。ただし、将来的に正社員を目指す人や、特定のスキルを強調したい人は提出することをおすすめします。
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