【実例あり】介護職の履歴書の書き方・志望動機・面接対策をまとめました

介護職として転職活動をするときに、「履歴書の書き方」や「志望動機」「面接の準備」で悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。この記事では、求職者の履歴書実例、押さえておきたい書類作成の基本や面接対策、パターン別の志望動機サンプルなどをご紹介します。

介護職の履歴書の書き方
目次
1.介護職(東京都・31歳 他2名)の履歴書【実例】
2.介護職の履歴書の書き方(基本)
 2-1.履歴書の種類・形式・サイズは?
 2-2.手書きorパソコンどっちがいい?
 2-3.誤字脱字のチェックを忘れずに
3.介護職の履歴書の書き方(項目別)
4.介護職の履歴書の提出方法
 4-1.郵送するときのマナー
 4-2.手渡しするときのマナー
 4-3.メールで送付するときのマナー
 4-4.封筒はどの提出方法でも必要
5.介護職のパターン別・志望動機
 5-1.新卒・未経験者の志望動機サンプル
 5-2.中途・経験者の志望動機サンプル
 5-3.異業種(接客業)から介護職に転職するときの志望動機サンプル
6.介護職の面接対策
 6-1.面接前日の準備
 6-2.面接当日の流れと注意点
 6-3.面接時のマナー
 6-4.筆記試験の有無
 6-5.よく聞かれる質問例と回答例

1.介護職(東京都・31歳 他2名)の履歴書【実例】

介護職が就職・転職活動をおこなうとき、誰もが作成することになる「履歴書」。この履歴書の「書き方がわからない」と悩んだり、「志望動機に入れるべき内容を知りたい」と考える人は多いのではないでしょうか?

とくに介護職は「施設形態」によって、求められる役割・働き方が異なります。希望する事業所の書類選考・面接を通過するうえでも、具体的な志望動機は1つのポイントとなるでしょう。

なるほど!ジョブメドレーでは、介護職として就職・転職経験のある方に直接取材を実施。実際に使用した履歴書を見せてもらいながら、履歴書・志望動機の作成で気をつけたことや面接対策についてくわしくお話を伺いました。

まずは実際に内定を獲得した履歴書と面接対策から、転職活動のヒントを得ましょう。

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第2章以降では、「履歴書の書き方」や「面接対策」の基本について、現在の就職・転職事情をふまえた上で、押さえておきたいポイントをご紹介していきます。

2.介護職の履歴書の書き方(基本)

2-1.履歴書の種類・形式・サイズは?

履歴書にはさまざまな種類があります。応募先や学校からの指定がない限り、どの履歴書を使っても問題ありません。しかし新卒者と中途採用者では履歴書でアピールすべき内容も異なりますので、自分にあったフォーマットを選ぶと良いでしょう。

履歴書の種類

<ベーシック(厚生労働省推奨)>

2021年4月より厚生労働省が公正な採用選考をおこなうことを目的に作成されたフォーマット。「性別」が任意記入、「通勤時間」「扶養家族・配偶者」などの欄がないことが特徴。「学歴・職歴」欄が広く設けられているため、転職回数の多い人にもおすすめ。

<新卒者・職歴の少ない人向け>

「学歴・職歴」欄が狭く、その代わりに「趣味・特技」「スポーツ・クラブ・文化活動」「自己PR・長所」などの欄があるものがおすすめ。新卒者の場合は、学校指定の履歴書を使っても良い。

<中途採用者・転職回数の多い人向け>

「学歴・職歴」欄が広く設けられているものがおすすめ。「退職理由」を記入する欄が設けられているタイプもある。

<パート・アルバイト向け>

「希望勤務日・時間帯」欄が設けられているものが便利。「志望動機」欄をはじめ全体的に記入欄が狭く、書く文量が少ないのが特徴。


なお、履歴書の入手方法としては、コンビニやスーパー、文房具店などで市販のものを購入するか、インターネット上の求人サイトなどで無料配布しているものをダウンロードして利用する方法があります。

アドバイス|履歴書のサイズはA4かB5の2種類

市販のものやインターネットでダウンロードできる履歴書には、A4サイズ(ヨコ210ミリ×タテ297ミリ)と、ひと回り小さいB5サイズ(ヨコ182ミリ×タテ257ミリ)の2種類があります。サイズの指定がない場合、どちらを選んでも問題ありません。

A4サイズはB5サイズに比べて、各項目(学歴・職歴、志望動機・自己PRなど)の記入スペースが広いため、内容を充実させたい人はA4サイズを選びましょう。

2-2.手書きorパソコンどっちがいい?

履歴書の形式・提出方法が指定されている場合は、それに従いましょう。では、指定がない場合や「手書き・パソコンどちらでも構わない」と言われた場合は、どちらのほうが良いのでしょうか?

■時間を有効に使いたいなら、パソコン・スマホでの作成が便利

最近ではパソコンやスマートフォンで履歴書が簡単に作成できるツールも増えています。データを保存・編集できるツールを使えば、手書きの履歴書のように書き損じによる書き直しの手間もなく、複数エントリーする場合でも使い回しができて便利です。

ジョブメドレーには、プロフィールを入力するだけで簡単に履歴書と職務経歴書を作成できる機能が備わっています。積極的に活用してみましょう。

▼履歴書の書き方の基本についてはこちらの記事もご覧ください。
履歴書の書き方!いまさら聞けないキホンって?

アドバイス|手書きの場合、修正テープ・修正液は使ってもいい?

応募書類を書き損じた場合、修正テープや修正液は使わずに書き直すことをおすすめします。

例えば、ぜひ採用したい経験や能力を持つ人からの応募であれば、修正テープなどを使ったからといって即不採用になるとは考えにくいです。しかし同じような条件の応募者が複数いて、不備のない綺麗な履歴書と、修正テープが使われた履歴書があった場合、心証が良いのは修正テープを使っていないほうの履歴書ではないでしょうか。

書き損じを減らすための工夫としては、鉛筆で下書きをしてからボールペンで清書する、事前に記入する内容をメモ帳などにまとめておくといった方法があります。コピーした履歴書で練習してみるのも良いでしょう。

2-3.誤字脱字のチェックを忘れずに


手書き・パソコン、どちらの履歴書でも大事なポイントは書き終えたあとには「誤字脱字」のチェックをしておくと安心です。一度声に出して読んでみることで、本人が見逃しがちな「ちょっとしたミス」を事前に防ぐことができます。

提出期間に余裕がある方は、家族や職場の同僚、学校の先生、友人などの第三者に履歴書を読んでもらい、気になる点を指摘してもらうことも有効です。

3.介護職の履歴書の書き方(項目別)

介護職の履歴書の書き方見本

ここでは履歴書の項目別のポイントをご紹介します。書き方のルールや証明写真を撮影するときの服装・身だしなみのマナーを覚えておきましょう。

①日付

履歴書を書いた日付ではなく、提出する日付を記入。郵送の場合は投函する日付を記入する。他の園に持参した、日付の古い履歴書の使い回しはNG。

②氏名

見やすく大きな字を心がける。苗字と名前の間にスペースをあけて書くのが望ましい。

③生年月日・年齢

和暦・西暦を書類全体で統一する。「満◯歳」となっているものは、記入時の年齢を書き込む。

④住所

必ず都道府県から書き、番地やマンション名も省略せずに記入する。ふりがなは、都道府県と市区町村(番地の前)まででOK。マンション名に難しい漢字が入っている場合は、ふりがなを振っておく。

⑤連絡先

つながりやすい携帯電話の番号を記載。普段使用しているメールアドレスも記入しておく。

⑥写真

証明写真は3ヶ月〜半年以内に撮影したものを使用するのが一般的。写真がはがれたときのために、裏面に「氏名+撮影日」を記入する。スナップ写真の切り抜きやプリクラなどは避ける。

証明写真については「第一印象を良くする!履歴書写真の撮り方とポイント」で説明しているので、あわせてご覧ください。

point

・服装は白シャツ+黒系のスーツorジャケットが基本
・暗いイメージを持たれないよう、自然な笑顔をこころがける
・髪が長い人は束ねる
・派手なアクセサリーや濃いメイクは避けたほうが無難
・明るすぎる髪色はNG。介護職では「ヘアカラー7番 」までが一般的
ヘアカラー見本

⑦学歴・職歴

学歴と職歴を分けて記載する。和暦・西暦はどちらでも構いませんが、履歴書内で統一しましょう。年・月の欄に「年」「月」と書く必要はありません。

学歴は高等学校以降の入学・卒業を記入。「◯◯高校」ではなく、正式名称で「◯◯高等学校」と書く。新卒の場合は、通っている学校を「卒業見込み」と記入しましょう。

職歴は、入職ならびに退職の年月を時系列に沿って記入。介護職以外の職歴も正しく書く。アルバイト歴を記載する必要はありません。

学歴・職歴の記載が終わったら、職歴の最後の行に「現在に至る」と記入し、その一行下に右寄せで「以上」と記入。退職が決まっている場合は、職歴欄の「現在に至る」の隣に退職予定日を記入しましょう。

point

・学校、学部、学科、施設は正式名称で
・転職した場合は正しい年月と施設名を
・すべての経歴を記載し終わったら、最後に「以上」を忘れずに

■短い職歴は省略してもいい?

入社1年未満で退職にいたる、いわゆる「早期退職」の職歴がある場合、「書くべきかどうか迷う」「悪い印象を与えたくない」という人は多いはず。

たしかに、履歴書・職務経歴書について、どこまで書くべきかという決まりは定められていませんが、短い職歴についても履歴書に記載することをオススメします。

万が一、保険や年金の加入実績から過去の職歴がわかった場合、担当者によっては「経歴を詐称して応募してきた」という印象を与えかねません。

それよりは、早期退職の理由を説明して、失敗や反省点は今後に活かして働きたいという前向きな姿勢を見せることが大切です。

⑧免許・資格

免許・資格名は正式名称で記載していきましょう。記載順に決められたルールはありませんが、先に運転免許を取得順に書き、その他の免許・資格を取得順に書くと見やすくなります。

⑨志望動機

履歴書の志望動機は「学歴・職歴」「免許・資格」などの情報に加えて、仕事に対する熱意・看護に対する考え方を伝える重要な項目です。

「人の役に立ちたい」という、多くの介護職に共通する志望動機だけではなく、「なぜその施設で働きたいのか」「という具体的な志望動機を書くことで、より説得力のある内容にすることができます。

「何を書けばいいかわからない」という人は後述の「5.(例文)介護職のパターン別・志望動機」を参考にしてみてください。

■介護職が使う正しい「敬称」はどれ?

介護職の履歴書や面接において、意外と間違えやすいのが「敬称」です。以下の2つのポイントを押さえて「敬称」の使い分けをマスターしましょう。

point

「貴施設」「貴院」「貴法人」「貴社」
書き言葉のため、おもに履歴書や職務経歴書で使用する。介護施設の場合は「貴施設」、病院の場合は「貴院」、社会福祉法人などの場合は「貴法人」となる。運営母体が株式会社の場合は「貴社」となる。

「御施設」「御院」「御法人」「御社」
話し言葉のため、おもに面接のときに使用する。介護施設の場合は「御施設」、病院の場合は「御院」、社会福祉法人などの場合は「御法人」となる。運営母体が株式会社の場合は「御社」となる。

▼「敬称」についてはこちらの記事もチェック!

「貴院」と「御院」・・・病院の正しい「敬称」はどっち?

⑩本人希望欄

絶対に譲れない勤務条件や待遇がある場合以外は、「貴院の規定に従います」と記入。基本的に給料や待遇などの希望は、選考が進んだ段階で担当者に直接交渉するほうがよいと考えましょう。

応募先の施設が複数の職種を募集している場合に、自分が希望している職種の名称を書いたり、在職中の場合に、連絡可能な時間帯を書いたりするのは問題ありません。

4.介護職の履歴書の提出方法

4-1.郵送するときのマナー


■送付状(添え状)の書き方・テンプレート

履歴書を郵送する際には、「送付状(添え状)」を同封します。

送付状(添え状)の書き方見本

送付状はA4サイズで、以下の項目を記入します。

①日付

郵送する履歴書と合わせて、投函する日付を記入する。西暦・和暦は書類の中で統一する。

②宛名

送り先の法人名(または施設名)・部署名などを省略せずに正式名称で記入する。

③署名

応募する施設の宛名より下に記入する。「住所」「氏名」に加えて「連絡先」を記入しておくと丁寧。

④件名

「何の件」に関する書類かわかるように、件名を記入する。

⑤頭語と結語

書き出しは「拝啓」の頭語、締めは「敬具」の結語を記入する。

⑥本文

「拝啓」に続き、簡単な挨拶文を記入する。

⑦同封書類

「敬具」の結語のあとに改行して「記」と記入。箇条書きで同封書類・枚数を記入。 最後は「以上」と記入する。

■封筒の書き方・テンプレート

封筒の表面には、送り先の郵便番号、住所、宛名を省略せずに正しく書きましょう。左下に「履歴書在中」と記載する必要がありますが、はじめから記載されている「履歴書用封筒」の利用が便利です。封筒の裏面・左下には、自分の住所と氏名を書きましょう。

クリアファイルに挟んだ履歴書を封筒に入れて、のり付けをしたら、中央に黒いペンで「〆」と記入します。

封筒の色は「白」、サイズは履歴書を折らずに封入できる「角形A4号」か「角形A2号」を選びましょう。

封筒の書き方見本

4-2.手渡しするときのマナー

履歴書を直接持参する場合でも、郵送するときと同様に、クリアファイルに挟んだ履歴書を封筒に入れましょう。持参する過程で、端が折れたり、シワになったり、汚れたりすることを防ぐことができます。

直接手渡しする場合は、郵送するときのように、表面に宛先を記入する必要はありません。封筒の裏面・左下には、自分の住所と氏名を記入します。

4-3.メールで送付するときのマナー

「履歴書をメールで送ってほしい」と言われた場合は、以下のポイントに気をつけてメールを作成しましょう。

■件名は簡潔に、本文は読みやすく

採用担当者は日々多くのメールを受け取っています。件名は「履歴書ご送付の件/氏名」「介護職応募の件/氏名」など、内容がひと目でわかるようにしましょう。本文は適宜改行したり、1行空けたりして、読みやすさを心がけることが大切です。

■履歴書はPDF形式で、パスワードを設定

履歴書は個人情報が書かれた重要書類です。誤送信によって、第三者に閲覧されるリスクを軽減するためにも、履歴書の送り方には十分注意しましょう。

履歴書のファイルは、WordやExcelなどのテンプレートで作成した場合でも、PDF形式に変換して送るのがベストです。それにより、第三者が上書きできなくなったり、レイアウトを保ったまま印刷したりすることができます。

作成→PDFファイルへの変換が終わったらフォルダに格納。zip形式でパスワードを設定・圧縮したうえで、メールに添付。ファイル名は「20200131_履歴書」のように、担当者がわかりやすいものにしましょう。

■パスワードは2通目のメールで伝えるのが正解?

パスワードのかかったzipファイルを送るとき、後続のメールでパスワードを送付することが慣習となっています。しかしながら、このような対策はセキュリティ上、ほとんど意味を成しません。

現在、データ送付にメールを使用しなければならない場合は、「電話」「郵送」「直接会う」などの方法で、担当者にパスワードを伝える方法が最も良いとされています。

履歴書をメールで送付するときの文面例

<件名>
履歴書ご送付の件/氏名

<文面>
社会福祉法人○○○会 ○○苑
○○○○様

○○○○と申します。
ご指示いただきました履歴書をお送りいたします。
ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。

応募書類には念のためパスワードを設定しております。
パスワードは追ってお伝えさせていただきますので、
ご確認いただけますと幸いです。

お忙しいところ大変恐縮ですが、
何卒よろしくお願い申し上げます。

———————————–
氏名
郵便番号+住所
電話番号
メールアドレス
———————————–

4-4.封筒はどの提出方法でも必要

履歴書を入れる封筒は、履歴書を郵送する場合、手渡しする場合、メールで送る場合のすべての提出方法で必要になります。

メール送付の場合は必要ないと思う人もいるかもしれませんが、念のため送付したPDFファイルを印刷したものをクリアファイル・封筒に入れて持参するとよいでしょう。

5.(例文)介護職のパターン別・志望動機

志望動機といっても、求職者のステータスや施設によって、伝えるべき内容は異なります。志望動機にどのようなことを書けばよいか、以下の「パターン別・志望動機」を参考にしてみてください。

5-1.新卒・未経験者の志望動機サンプル

(例文)
“私は母親の介護を経験したことがきっかけで、介護職に興味を持つようになりました。わからないことばかりで不安や戸惑いがあるなかで、介護職員の方やケアマネジャーの方に助けていただき、この仕事の価値を身を持って感じています。

自身も介護職として働きたいと考えていたところ、未経験者を育てる教育環境や資格取得支援制度が整っている貴施設の求人を見て志望いたしました。”

新卒・未経験者の場合は、スキルよりも人柄や考え方が重視される傾向にあります。「自身の介護観」や「その施設を志望する理由」は必ず盛り込むようにしましょう。

5-2.中途・経験者の志望動機サンプル

(例文)
“特別養護老人ホームの介護職として6年勤務し、現場をまとめるリーダー職を担ってきました。現場経験を積むなかで、ご入居者様が過ごしやすく、現場のスタッフがやりがいを持って働ける環境づくりに一から携わりたいという強い想いを持ちました。

貴施設では、新規介護施設の立ち上げを担う施設長を募集されていると伺い、自身が望むキャリアに最適だと考え、志望いたしました。施設長は未経験ですが、現場のリーダーとして身につけたマネジメント力を活かして、貢献したいと思います。”

経験5年以上〜10年程度の中堅・ベテラン介護職が転職する場合「即戦力であること」「具体的な役職や活かせるスキル」をアピールしましょう。また、今後のキャリアプランを明確にすることで、中長期にわたって働く意欲を伝えることができます。

5-3.異業種(接客業)から介護職に転職するときの志望動機サンプル

(例文)
“学生時代から人と接することが好きで、4年間アルバイト勤務をした飲食店に、新卒・正社員として入社しました。介護職への転職を希望するのは、年配のお客様が多い店舗で働き、お食事を楽しんでいただいたり、常連のお客様とお話をさせていただいたりするなかで、高齢者の生活をサポートする重要性を感じたためです。

また、今後10年・20年と働くことを考えたときに、介護業界の将来性にも魅力を感じています。接客業で培ったコミュニケーション能力を活かして、利用者様から喜んでいただける介護サービスを提供できるよう努力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。”

異業種から介護職に転職する場合、「なぜ介護業界で働きたいのか」という具体的な理由に加えて、「これまでの経験から活かせるスキル」を書くことが大事です。

6.介護職の面接対策

介護職として就職・転職する際の最終審査となる採用面接。面接の場ではあなたの行動や話し方、立ち居振る舞いなどから、履歴書ではわからない「人柄や考え方」も見られます。ここでは、面接前日の準備、面接当日の流れと注意点、よくある質問と受け答えをご紹介します。

6-1.面接前日の準備


■当日の持ち物・服装・身だしなみをチェック!

当日に慌てることのないように、以下の準備を面接前日までに整えましょう。

point

<持ち物>

・履歴書や職務経歴書などは、クリアファイルに挟んで封筒に入れる。郵送・メールなどで提出している場合でも、念のため書類のコピーを用意する

・履歴書以外に持ち物の指定がない場合でも、筆記用具、ノートなどは最低限持っていくようにする

<服装・身だしなみ>

・当日着るスーツが綺麗にクリーニングされているか、シワになっていないか確認する

・靴に汚れが付いていないか確認。時間に余裕があれば磨いておく

・男女ともに爪は短く切る。女性はマニキュアを綺麗に落としておく

▼面接時の服装・身だしなみについては、こちらの記事で詳しく解説!

【スーツ・私服別】医療介護福祉職の面接にふさわしい服装・髪型・メイク・身だしなみまとめ

■面接会場までの行き方・天候を確認しよう

電車やバスなどの公共交通機関を使う人は、アクセスルートを確認しておきましょう。

初めて行く場所で不安な場合は、どのくらいの時間がかかるか事前に下見をしたり、面接会場付近に30分前に着けるように出発時間を決めたりしておくと安心です。

早く着きすぎた場合は、カフェなどで履歴書の最終チェックや身だしなみのチェック、お手洗いなどを済ませ、時間を調整してから訪問しましょう。

また、大雨や雪などの悪天候の下では、高い確率で交通機関が乱れます。当日の天気を確認して、出発時間を早める必要があるかどうかの検討も忘れずに。

■面接のシミュレーションをしておくと安心

持ち物や行き方の確認に加えて、当日役に立つのが「面接のシミュレーション」です。「志望動機」や「介護職として働くうえで大事にしていること」など、予想される質問に対する回答を用意しておきましょう。

また、回答が頭の中で整理できていても、いざ面接官を前にすると頭が真っ白になってしまってパニック・・・なんてこともよくあります。

そんなときのために、予想される質問と回答をメモ帳やノートに書き出したり、書き出した内容を声に出して読んでみたりしておくと、落ち着いて面接に臨むことができます。

6-2.面接当日の注意点


■当日の遅刻は悪印象。遅れる場合は速やかに連絡を

「当日の遅刻」に対する面接官の心象は決してよくありません。前日に調べた時間に出発し、余裕を持って到着できるように心がけましょう。

万が一、やむを得ない事情で遅れてしまう場合は、すみやかに担当者にお詫びの電話をして「現在の状況」「到着見込み時間」を伝えましょう。

■事前に入り口・受付方法を確認しよう

規模の大きな介護施設の場合、面接会場への入り口がどこにあるのか迷ってしまう可能性があります。事前に入り口や受付方法は要確認。目安として、10分前には入り口に到着し、5分前にインターフォンを鳴らせるとよいでしょう。

■スマートフォンはマナーモードに

面接中はスマートフォンの電源を切っておくか、マナーモードにして、着信音や通知音が鳴らないようにしましょう。バイブレーションの音が鳴ってしまうことも、あまり良い印象を与えません。

6-3.面接時のマナー


■話し方や仕草、表情にも気をつけよう

面接中は相手の顔をしっかりと見て、元気よく話しましょう。介護職は常に利用者と接することになるため、聞き取りづらい声で話したり、うつむいていたり、ほとんど目を合わせなかったりすると、好感度が下がります。

ふだんは気にしていなくても、他人から見ると、気になる点が1つや2つは出てしまうもの。時間に余裕がある人は、模擬面接の練習などで第3者にフィードバックをもらうことも有効な対策です。

■入退室時のチェックポイント

面接会場への入室時には軽くノックをして、応答が聞こえたら「失礼します」と断ってから入りましょう。部屋に入室したら、軽いお辞儀をして「◯◯◯◯(氏名)です。本日はよろしくお願いいたします」と元気よくあいさつをしましょう。着席は面接官に「おかけください」と勧められてから。先に自分から座ってしまうのはNGです。

面接が終わったら、「本日はありがとうございました」とお礼をしてから席を立ち、ドアの前で「失礼します」とお辞儀をしてから静かに退室しましょう。

6-4.筆記試験の有無

施設によっては面接の前後に、作文などの筆記試験をおこなう場合があります。

作文の試験では与えられたテーマに沿って、自身の考え方を書くケースがほとんど。正しい文章や丁寧な字はもちろん、きちんと構成を考えてから書くようにしましょう。

6-5.よく聞かれる質問例と回答例

面接対策として、よく聞かれる質問と回答例をご紹介します。これらの例文をもとに「自分ならどのように答えるか」を考えてみましょう。

以下の例文は、実際の介護職の応募・選考における志望動機の印象や面接の結果を保証するものではありません。あくまで参考としてお考えください。

質問例「当社の志望理由を教えてください」

介護職の面接に限らず、どの職種でも必ず聞かれるのが「志望動機」です。「人の役に立ちたい」など、どの会社や施設にも当てはまる答えではなく、事前にホームページなどを調べて、その施設の理念や特徴に触れましょう。

回答例

“介護職として長期的にキャリアを築くうえで、さまざまな形態の事業・サービスを展開している会社としての強みに魅力を感じています。とくに小規模多機能型居宅介護の展開に注力している点は「利用者さまのニーズに合わせた介護の提供」を理想とする自身の希望に一致すると思い、志望いたしました。”

質問例「介護職を目指したきっかけ」

介護職を目指したきっかけを聞くことにより、「求職者の人となり」や「介護に対する想い」が問われます。できるだけ具体的な体験を伝えることが大切です。

回答例

“私が介護職を目指したきっかけは、祖母の介護をする母を見て介護の大変さを知り、力になりたいと思ったことがきっかけです。祖母の突然の病気により始まった介護生活でしたが、私は何もすることができず、その時の悔しさから介護専門学校に進学しました。将来は利用者様だけではなく、ご家族のケアもできるように成長したいです。”

質問例「長所・短所は何ですか?」

この質問では「自分を客観的に見られるか」「短所をどのようにカバーしようとしているか」といったポイントが見られるため、ただの自慢話に終わったり、欠点を述べるだけになったりしないように気をつけましょう。

回答例

“私の短所は人見知りで、初対面の人と打ち解けるのに時間がかかることです。ですが、その分時間をかけて信頼関係を築けることが長所でもあります。御社では、利用者様が長期入所される認知症高齢者グループホームや有料老人ホームの介護職を募集していると聞いておりますので、私の長所を活かして貢献していきたいと思います。”

質問例「転職/退職理由は何ですか?」

中途採用の人が必ずといっていいほど聞かれる質問です。「職場の人間関係が悪かった」「残業が多く、給料が少なかった」などの愚痴になってしまうと「大変なことがあったら辞めてしまうのでは」という印象を与えるため、前向きな理由を伝えましょう。

回答例

“父親の介護で実家に戻ることになり、介護福祉士として5年間勤めていたグループホームを退職いたしました。新しい環境で仕事を探す中で、地元で訪問介護事業所を運営されている御社の求人を拝見し、これまでの介護経験を活かせるのではと思い、志望させていただきました。”

質問例「何か質問はありますか?」

いわゆる「逆質問」に対する回答として「とくにありません」はNGです。途中までの受け答えがうまくいっていたとしても「第一志望ではないのかもしれない」と思われてしまう場合もあります。そのため、逆質問を通してその施設に対する意欲や自己PRをすることが大事です。

回答例(未経験者の場合)

“介護職は未経験ですが、入職までに準備しておくことはありますでしょうか?現在は、できるだけ早く現場で貢献できるように、初任者研修の講座に通っています。”

回答例(経験者の場合)

“前職では外出レクの企画を担当しておりましたので、機会があればやらせていただきたいと思っています。施設ではどのようなレクリエーションが行なわれていますか?”

これらの質問・回答例は、あくまで代表的なものにすぎません。介護職の面接では他にも「他の介護施設も受けていますか?」「前の職場で学んだスキルは何ですか?」など、いろいろなことが聞かれるため、当日慌てることがないように回答を準備しておきましょう。

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