
1.保育のおしごと応援フェスタとは?
2.メインステージの様子をご紹介!
3.「イクメン」中尾さんが語る、保育園でのエピソード
4.ランパンプスの漫才と活動報告!
5.まあ先生の歌って遊べる保育実技の紹介
6.てぃ先生・ランパンプス・現役保育士3名によるパネルディスカッション
7.まとめ
保育のおしごと応援フェスタとは?
2015年から続く保育のおしごと応援フェスタは、現在保育士として活躍している方や保育の業界で働くことを目指している方、育児などの理由から一時的に仕事を離れた保育士(潜在保育士)の方に、保育の魅力や、働き方を支えるさまざまな取り組みを紹介するイベントです。
メインステージで行われたトークショー・パネルディスカッションには、東京都福祉保健局の方や俳優業と育児を両立させている中尾 明慶さん、保育と子育ての現状を変えるためにTwitterをはじめとしたさまざまな取り組みを行っているてぃ先生、東京都より「とうきょうホイクマン」に任命されたお笑いコンビのランパンプスなどが登壇し、来場者の方に、保育の魅力ややりがいについてお話されていました。
メインステージの様子をご紹介!
最初に登壇されたのは東京都福祉保健局少子社会対策部 保育支援課長の柳橋 祥人さん。現在の保育を取り巻く状況や問題、それらを解決するために国や都ではどんな取り組みを行っているかを紹介し、来場されている方も配布された資料にメモを書き込むなど、熱心にお話を聞いていました。

次に登壇されたのは、株式会社グローバルキッズで就職支援相談員として働く立山 美雪さん。キャリアコンサルタントやアンガーマネジメント、キッズインストラクター、保育士などさまざまな資格を持つ立山さんならではの視点で、保育の仕事を離れた方や、資格を持っているけど経験がない方へのアドバイスを行っていました。

実際に保育士を辞めた方とのお話をもとに、仕事を辞めてしまう原因を、子どもの命に関わる仕事なのに報われない「仕事に対する社会的認識の低さ」と、保育観・価値観の違いや感情労働が行われる現場だからこそ起こる「人間関係のいざこざ」の2つに分けて紹介。
保育という仕事に対する社会的に認識の改善については今後の課題としながらも、人間関係のいざこざについては解決方法として「アンガーマネジメント・返報性の法則・自分のことを友達に褒めてもらう」という3つの考え方を紹介していました。
「怒ってもしょうがないことに怒らない」「他人ではなく自分が変わっていく」というアンガーマネジメントと、価値観がなかなか合わない人がいる時は、まずその人の良いところを見つけて褒めてみるという返報性の法則、そしてそれでもツラいときは、友達に自分のいいところを見つけて褒めてもらうという、すぐにでも実践できそうな解決方法をお話されていました。
「イクメン」中尾さんが語る、保育園でのエピソード
12:00からのスペシャル・トークショーには、俳優業と育児を両立している中尾 明慶さんが登壇しました。


会場は満員状態に!
ご夫婦共に多方面で活躍されている中尾さん。お子さんは生後6か月の頃から保育園に通わせているそうです。最初は生まれたばかりの子を預けることに悩んでいた中尾さんですが、寝返りや離乳食への切り替えなど、初めての育児でわからなかったことを保育園の先生が教えてくれたこと、色んな子どもたちを見ている保育士さんだからこそ自分の子どもの成長について相談できたというエピソードを紹介し、今では早いうちに預けてよかったと考えている、と語っていました。

「仕事が早く終わったから急いで迎えに行ったのに、『もうちょっと保育園でみんなと遊びたかった』と息子に泣かれた」というエピソードでは会場内で笑いも。
そして最後には保育士を目指している方々へ向けて「夢を見つけて行動に出るというのはなかなか大変なこと。でも一度見つけた夢に向かってぜひ挑戦してほしい」とメッセージを送っていました。
ランパンプスの漫才と活動報告!
13:30からは、東京都から「とうきょうホイクマン」に任命されたお笑いコンビのランパンプスが登壇。2017年6月から続けてきた保育体験などの活動報告をしていました。

都庁でのとうきょうホイクマン任命式でもらったエプロンを身につけて登壇したランパンプス(左:寺内 ゆうきさん、右:小林 良行さん)。
「とうきょうホイクマン」は、保育人材の育成・確保・定着を進めていくため、保育の仕事の内容ややりがいをPRするサポーターのこと。小中高の教員免許と保育士の免許を持つ寺内さんと、とうきょうホイクマンに任命された後に子育て支援員の資格をとった小林さんは、保育の魅力を伝えるため、さまざまな園でそれぞれ保育士・保育補助として、活動を続けていました。

活動報告前にいないいないばあをテーマにした漫才や、続けて訪問した保育園でやっていた子どもたち向けの漫才を披露し、会場内を沸かせていました。
活動報告では、小林さんが子育て支援員を取得するまでの様子や、免許は持っているが実務経験がなかった寺内さんが、さまざまなセミナーを受けている様子をスライドで紹介し、日々の活動や子どもたちとのふれあいを通して学んだ「保育の仕事の楽しさややりがい」を語っていました。

まあ先生の歌って遊べる保育実技の紹介
14:00からのスペシャルセミナーでは、静岡のテレビ番組で歌のお兄さんとして活躍する保育士菊地 政隆さん(以下 まあ先生)が登壇し、歌や手遊びなどの保育実技を、会場の方たちと一緒に実践していました。


手遊びを交えた歌と軽快なトークで盛り上げながら、保育の楽しさを会場の人たちに伝えていたまあ先生。トークの中では聴覚障がいを持った子どもとのエピソードも紹介してくれました。
公園に園児たちを連れて遊びに行ったまあ先生は、帰りの時間になり、子どもたちに集合の号令をかけましたが、聴覚障がいを持った子はその号令に気づけずに、ひとり離れた場所で座って遊び続けていたそうです。
最初は自ら迎えに行こうと思ったまあ先生ですが、園児のひとりがその子の様子に気づき、ほかの園児たちと共に自発的に迎えにいったそうです。この体験から、「子どもを押さえつけるのではなく、ひとりひとりに向き合った保育が大切なんだと感じた」と語ってくれました。

「聴覚障がいを持った子のために何かできないか」と考えて作った手話の曲も披露していました。
てぃ先生・ランパンプス・現役保育士3名によるパネルディスカッション
メインステージ最後のプログラムでは、てぃ先生と、現役の保育士3名によるパネルディスカッションが行われ、子どもたちとの楽しい思い出やそれぞれの職場環境についての紹介、保育士の方が抱える悩みについて、意見が交わされました。

職場環境についての話の中では、近年普及が進み始めている「ICT化」に話が及び、パソコンやタブレットを利用した月末の書類作成や、連絡帳の作成などの導入事例がパネリストから紹介されました。
「保育士さんってみんな優しいから、自分の時間を削って子どものためにって考える人がいるんですけど、子どもの人生も大事ですけど、皆さんの人生だって大事ですからね」とコメントするてぃ先生。
ICT化により保育士の負担軽減・時間の有効活用ができることなどのメリットを挙げ、ICT化が進んでいない園があれば、導入にあたって自治体からの支援があることなどを保育士自身が園に説明し、積極的に取り入れるべきとも訴えていました。

パネルディスカッション後半からはランパンプスの2人も参加。さまざまな保育士の悩みについて3名の現役保育士と共に、ディスカッションを行いました。


総括としててぃ先生は「どんな仕事でいくらもらっていても、仕事は大変なもの。でも子どもが好きとか社会貢献したいという熱い気持ちが仕事にできるのは保育士とあとわずかなものだと思う。だから子どもが好きとかそういう素敵な思いがあるのであれば、ぜひその”好き”を仕事に直結できる保育士という仕事を選んでほしい」と語っていました。
まとめ
10:30からスタートした今回のイベントでのメインステージ。東京都の行っている、保育士の方への就労サポートや実務上での悩みを解決できる実用的なアドバイス、各方面で活躍する方々の語る保育士の魅力など、潜在保育士の方や、保育士を目指している方、保育士を続けるかを悩んでいる方には、とても参考になる内容となっていました!
またこちらのイベントでは、メインステージのプログラムのほかに、保育に関する情報収集ができるブースや保育作品の実演・展示、各企業による相談会なども行われていました。ただ、参加者が学生の方が多かったからか、メインステージと比べると、情報収集ができるブースや企業の相談会のエリアに行く参加者は少なめといった印象を受けました。

情報収集エリアでは皆さん熱心に資料を読んでいました。

保育作品の展示には、見るだけではなく手に取って遊べるものも用意されていました。

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