目次
1.【職種別】自己PRの例文と解説
なるほど！ジョブメドレーでは、職種ごとに自己PRの書き方をわかりやすく解説しています。履歴書の作成や面接を受ける際に参考にしてみてください。
2.面接官に伝わる自己PRの作り方
（1）強みを棚卸しする
仕事や学校生活で培った強み（スキル）を思いつくだけ書き出してみましょう。仕事に関するものが理想ですが、新卒や未経験者は、学校生活やボランティア活動などから探しても問題ありません。
（2）根拠となるエピソードを加える
アピールする強みが決まったら、それに関連する実体験やエピソードを考えてみましょう。エピソードは、具体的なシチュエーションや数値を盛り込むと伝わりやすくなります。冗長にならないよう、箇条書きで要点を整理してからまとめるのがおすすめです。
（3）応募先での活かし方を示す
あなたの強みを応募先でどのように活かし、貢献できるかを考えます。志望動機に結びつく内容にすることで、説得力が一気に高まります。
3.履歴書・転職面接で使える自己PRの書き方例
自己PRに盛り込む情報が決まったら、文章にまとめて仕上げます。以下の順序で構成すると、すっきりとした自己PRが完成します。
- 書き出しで強みとなる結論を端的に述べる
- 根拠となるエピソードを紹介
- 応募先で貢献できることで締めくくる
定番の例文（200文字程度）
短い例文（60～100文字）
4.強み別の例文
コミュニケーション・対人関係
コミュニケーション能力の例文（介護職）
ご利用者に対するコミュニケーションスキルに自信があります。私はいつもご利用者と接したあとにやりとりをメモして、好きなことや生活の特徴などを把握するようにしています。その方に合った声かけや接し方を心がけているため喜ばれることが多く、信頼関係の構築につながっていると感じます。貴施設でもこのスキルを存分に発揮し、ご利用者に寄り添ったケアを提供したいと思っています。
協調性・チームワーク力の例文（看護師）
看護師歴◯年目となり、新人とベテランの橋渡し役として協調性を大切にしています。とくに新人看護師とは丁寧なコミュニケーションを心がけ、プリセプターにも話しづらい相談事に乗ったり、フォローしたりしてきました。チーム全体での改善が必要と感じたことには、チーム長に相談したうえでミーティングの議題に上げるなど、円滑な段取りを心がけました。中堅スタッフに求められる協調性を発揮して、貴院でもチームのために尽力いたします。
傾聴力・共感力の例文（保育士）
これまでの仕事を通じて、共感力を磨いてきました。面談や送り迎えなどで保護者と接する際に、相手の気持ちを考えながらお話するよう心がけていたところ、多くの方から「理解してもらえてうれしい」と言葉をかけてもらえるようになりました。子どもたちと関わるときも同様に、気持ちに寄り添って安心感を与えられるよう努めています。家庭的な雰囲気を大事にする貴園でも共感力を活かして、保護者や子どもとの信頼関係を築けるように尽力します。
気配り・配慮の例文（医療事務）
医療事務として常に大切にしているのは、患者さまに対する気配りです。前職で著しく体調が悪そうな患者さまが待合室にいることに気づき、看護師に報告したところ、血糖値が低く、ただちに処置が必要であることがわかりました。早急な処置のおかげで大事に至ることはなく、医師と看護師からお礼の言葉をいただきました。貴院でも患者さまに対する気配りを意識し、スムーズな運営ができるようサポートしたいと考えております。
教育・指導スキルの例文（歯科衛生士）
前職ではチーフ歯科衛生士として、院内の環境整備と新人教育に尽力してきました。なにか新しい制度を導入する際は、必ず事前にメンバーに意見を求め、全員が同じ方向を向いて取り組めるようにしました。貴院でも、これまでのリーダーシップと指導経験を活かし、新人教育やチーム全体のスキル向上に貢献するとともに、患者さまにより良い歯科医療を提供できる体制づくりに尽力したいと考えております。
観察力の例文（介護職）
特別養護老人ホームでの◯年間の勤務を通じ、ご利用者の小さな変化を見逃さない観察力を身につけました。表情や言動に気を配ることで、体調の変化や心理的な問題を早期に発見し、適切な対応につなげています。また、新人スタッフの指導では観察力の重要性を伝え、ご利用者の状態を把握する方法を丁寧に教えてきました。貴施設でも、これまで培ってきた観察力を活かし、ご利用者に寄り添った質の高い介護を提供したいと考えております。
思考力・行動力
冷静沈着さの例文（看護師）
私は急性期病棟での経験を経て、スピード感が求められる環境でも冷静に対応するスキルが身につきました。現職は救急指定病院であり、重症患者の全身管理や周術期の管理などを多く任されてきました。急変時でも冷静に情報を収集し、ドクターと連携しながら適切な対応をとることを心がけています。これまでの経験と判断力を活かし、緊急時の対応やチーム医療に貢献したいと考えております。
決断力の例文（理学療法士）
急性期病棟での勤務を通じて、状況を素早く判断し、即座に行動に移す力が身につきました。現職では、急変リスクの高い患者さまを担当するなか、多職種と連携しながら状態を把握し、介入のタイミングを見極める力が求められました。正確な判断と迅速な決断を意識し、患者さまの早期回復に貢献できたと感じております。貴院でも、こうした判断力と実行力を活かし、質の高いリハビリの提供に努めてまいります。
課題解決力の例文（管理栄養士）
私の強みは、業務上の課題を見つけ、状況を分析して効率的な解決策を見出し、成果につなげられることです。現在の職場では調理や配膳に非効率な面があり、多くの時間を割いていました。調理スタッフなどと協議しながら、調理器具や工程を見直すことで、作業時間の1/3を削減できました。貴院でもチームの効率的な運営に貢献し、空いた時間を患者さまのために活用できるよう取り組んでいきたいと思います。
臨機応変な対応力の例文（歯科衛生士）
私は臨機応変な対応力に自信があります。以前、予約外の患者さまが多数来院された際、待ち時間が長くなりクレームが発生しそうな状況がありました。そのとき私は待合室にいる患者さまに対して、歯磨きや口腔衛生に関する指導をおこない、質問に答える時間を設けました。これにより待ち時間を有効活用でき、患者さまにも満足いただくことができました。職場が変わっても、この臨機応変力を活かしていきたいと思います。
業務遂行力・マルチタスク
体力の例文（介護職）
5キロのジョギングと筋力トレーニングを日課にしているため、体力には自信があります。体格の大きいご利用者の身体介護のほか、早朝勤務や夜勤などの変則的な業務に取り組む十分なスタミナもあります。重度のご利用者が多い貴施設でも、強みの体力とこれまでに培った介護技術を活かして、貢献していきたいと考えております。
時間管理スキルの例文（管理栄養士）
管理栄養士の業務では、計画的に作業を進めることが重要だと考えています。現職では、限られた人数で数十人分の食事を準備するため、進行管理表を活用して業務を可視化し、進捗管理をしています。これにより、安定した食事提供だけでなく、作業の抜け漏れ防止にもつながっています。貴社の施設においても、スムーズに食事を提供できるよう、計画的に取り組みたいと考えております。
マルチタスク能力の例文（医療事務）
複数の業務を効率的に進めることに自信があります。飲食店でホールとキッチン業務を兼任していた経験があり、ピーク時には注文対応・調理補助・料理提供・レジ対応を柔軟におこなっていました。限られた人数で運営するなか、店内の状況を見渡しながら業務の優先順位を瞬時に判断し、動線や手順を工夫することで、スムーズな接客につなげてきました。この経験から、複数のタスクを整理し効率的に進行する力が身につきました。貴院においても、こうしたスキルを活かし、現場を支える医療事務として貢献したいと考えております。
継続力の例文（介護職）
働きながら介護福祉士資格を取得した経験から、継続力には自信があります。仕事と勉強の両立は容易ではありませんでしたが、計画的に学習を続けた結果、一度目の受験で合格できました。この経験をとおして、目標達成のために努力を続ける大切さを学びました。貴法人でも学び続ける継続力を活かして、ご利用者の自立に向けたサポートをしていきたいと考えております。
集中力の例文（医療事務）
私は集中力に自信があります。レセプトのミスは返戻や査定につながるため、作成時には集中力が欠かせません。前職ではミスを見逃さないために二人体制でチェックをおこない、一枚一枚入念にチェックしてきました。貴院では一日1,000人以上の患者さまが来院され、レセプトの量も膨大です。そのような環境でも持ち前の集中力を発揮し、レセプト業務に取り組みたいと考えております。
人柄・性格面の強み
忍耐力の例文（歯科衛生士）
訪問歯科の仕事を通じて、患者さまとじっくりと向き合う忍耐力が身につきました。以前担当した患者さまは治療に前向きではありませんでしたが、まずは世間話から始め、少しずつ距離を縮めていきました。訪問を始めて2ヶ月経ったころには、治療の重要性を理解し、治療を受けてくれるようになりました。この方との出会いをとおして、訪問歯科に大切なことは待つことだと学びました。今後もこの姿勢を大切に、患者さまに向き合える歯科衛生士でありたいと思っております。
ポジティブさの例文（保育士）
常に明るく前向きな姿勢で仕事に取り組んでいます。保護者からご意見やご要望をいただいた際には前向きな気持ちで受け止め、子どものためになるよう実現する方法や改善策を考え、実行に移しました。また、初対面の人とも明るく笑顔で接することで早く打ち解けられるように心がけています。貴園でも持ち前の明るさとポジティブさを活かしていきたいと思います。
主体性の例文（看護師）
自分の頭で考え行動する主体性を大切にしています。例えば日々のマニュアル化された業務においても、より効率化できる提案をおこない改善を繰り返してきました。また上司や医師に対しても、指示を待つだけでなくこちらからも提案することで時間短縮となり、感謝される機会が度々ありました。働く環境が変わっても、主体的に考え行動することで貢献していきたいと思っています。
柔軟性の例文（管理栄養士）
有料老人ホームで◯年間勤務するなかで、何事にも柔軟に対応する力を身につけました。入居者さまには自立の方も多く、食事に関しても多くのご要望をいただきます。アレルギー食材はもちろんのこと、苦手な食材についても対応するよう心がけています。また、ただ除去するだけではなく、代替食品も考え、入居者さまに満足いただけるように取り組んでいます。貴施設でもこれまでの経験を活かし、入居者さまの多様なニーズを満たす食事を提供したいと考えています。
向上心・学習意欲の例文（理学療法士）
私の強みは向上心があることです。常に知識と技術の向上を意識しており、最近は◯◯を学ぶ研修会に参加しました。その学びをリハビリプログラムに反映したところ、以前よりも効率的に患者さまの機能を改善することができました。このように、自己の成長が患者さまのQOL向上につながると実感しています。貴院においても、学び続ける姿勢を大切にし、最新の知識と技術を現場に還元することで、リハビリテーションの質向上と患者さまの早期回復に貢献したいと考えております。
安全管理・リスク対応
危機管理能力の例文（保育士）
私は園内の安全管理に注力してきました。現職の開園当初は、子ども同士の遊びや行動のなかでケガやトラブルが頻発していたため、死角になりやすい場所を把握し、子どもたちを安全に見守れるよう園内マップを作成しました。さらにケガや事故発生時の対処方法を看護師から学ぶ機会を設けて、万が一のときに早く適切な対応ができる体制を整えました。貴園に入職した場合もこれまでの知見を活かし、子どもや保護者が安心できる園づくりに力を入れたいと考えております。
その他（職種特化型スキル）
パソコンスキルの例文（医療事務）
大学で情報学を専攻していたことから、パソコン操作やITツールの活用には自信があります。前職のクリニックでは予約管理を紙でおこなっていたため、情報共有が難しく非効率さが課題となっていました。そこで、予約管理ツールの導入を提案し、どの端末からでも予約状況を確認できる体制を整えました。これにより業務の効率化が進み、事務作業の時間を◯割削減することができました。貴院でもこうしたスキルを活かし、医療現場の円滑な運営に貢献したいと考えております。
レクリエーションスキルの例文（介護職・デイサービス）
現職のデイサービスでは、ご利用者の心身の状態に合ったレクリエーションの企画と実施に力を入れてきました。歌やゲーム、季節感を取り入れて五感を刺激し、認知機能の維持・向上を意識しました。また、レクリエーションで利用者同士の交流も促進できるよう、グループワークを取り入れました。貴施設でも、レクリエーションをとおしてご利用者が心身ともに充実した生活を送れるようにサポートしていきたいです。
音楽のスキルの例文（保育士）
子どもたちに音楽の楽しさを伝えるため、日々の保育で歌やピアノを積極的に取り入れてきました。現職では、季節ごとの歌や、子どもたちの好きな曲を一緒に歌うことで、自然と笑顔が生まれる時間を大切にしています。また、簡単な作曲や替え歌を取り入れる工夫もおこない、子どもたちからも好評を得ています。貴園でも音楽をとおして子どもたちの成長を支え、楽しい園生活をサポートしたいと考えています。
手先の器用さ・繊細さの例文（リハビリ職・歯科衛生士）
私は手先の器用さと繊細さに自信があります。処置中は細かなケアを丁寧におこない、患者さまが痛みや不快感を感じないように気を配っています。患者さまからは「治療中の痛みや不快感が少なかった」とお褒めの言葉をいただくことがしばしばあります。貴院でもこのスキルを活かして、患者さまに満足いただける丁寧なケアに努めたいと考えております。
リハビリ計画の立案の例文（理学療法士）
急性期病院で◯年間、リハビリテーション病院で◯年間経験を積み、リハビリ計画の立案には自信があります。急性期と回復期の両方を経験したことで、どのような患者さまにも対応できるようになりました。「◯◯さんなら安心して任せられる」と言葉をかけていただくことも増えました。急性期から回復期まで幅広く患者さまを受け入れている貴院で、これまでの経験を活かして貢献したいと考えております。
tips｜短所は長所に置き換えましょう！
自分では短所だと思っている点も、視点を変えることで長所として言い換えることができます。例えば、「人見知り→観察力がある」「飽きっぽい→好奇心旺盛」とすることが可能です。詳しい言い換え例はこちらの記事を参考にしてみてください。
面接で聞かれる短所を長所に言い換える例文105選
5. 履歴書・職務経歴書・面接別の注意点
自己PRは、履歴書や職務経歴書、面接などのシーンによって、注意すべきポイントが異なります。
履歴書
記入欄の8割以上を埋めるようにしましょう。短すぎる自己PRはマイナスな印象を与えてしまいます。伝えたい内容を書ききれない場合は、詳細なエピソードや応募先で貢献できることは省略し、面接や職務経歴書で補足しても構いません。
職務経歴書
職務経歴書には履歴書のように決められた記入欄や文字数の制約はありません。ただし、長すぎてまとまりのない文章にならないよう、自己PR一つにつき150〜300字程度を目安にまとめ、2〜3つ記載すると良いでしょう。
面接
面接の場合は「自己PRをお願いします」という直接的な質問のほか、「あなたの強みを教えてください」「あなたの長所は何ですか」などの聞かれ方をされる場合もあります。いずれも結論から述べ、続いてエピソード、貢献できること（志望動機）で締めくくります。回答時間は1分以内を目安にまとめましょう。
6.よくある自己PRのNG例と改善ポイント
（1）抽象的な内容
抽象的すぎる自己PRは、応募者の強みや人柄が伝わりません。 採用担当者が「どんな場面でどう行動したのか」をイメージできるよう、具体性を持たせることが重要です。
NG例
私はコミュニケーション能力に自信があります。これからも周囲と協力して頑張っていきたいです。
改善ポイント
- どんな場面で・どのように能力を発揮したかを具体的に書く
- エピソードを添えることで、長所にリアリティーが出る
改善例
医療事務として受付業務を担当し、来院される患者さまとの丁寧な対応を心がけてきました。とくに、初診の患者さまには積極的に声かけをおこない、安心して受診いただける環境づくりに努めています。
（2）エピソードが浅い
強みの根拠となるエピソードに具体性がないと、説得力に欠けてしまいます。ちょっとした工夫でエピソードに厚みが出ます。
NG例
私は協調性があります。普段からチームワークを大事にしています。
改善ポイント
- 小さな成功体験でも具体的に書く
- 「どんな取り組みをしたか」「結果としてどうなったか」を意識する
改善例
現職では、スタッフ間の連携を強化するため、日報に情報共有欄を設ける提案をしました。これにより業務引き継ぎがスムーズになり、ミスや伝達漏れが大幅に減少しました。
（3）求められる人物像とズレている
応募先がチームワークを重視している場合は、連携力や協調性が評価されやすくなります。そんな職場に対して、以下のような自己PRはミスマッチと受け取られる可能性があります。
NG例
私は一人で物事を進めるのが得意です。なるべく人に頼らず自分で完結させることを心がけています。
改善ポイント
- 応募先の求める人物像に合わせて強みの見せ方を工夫する
改善例
患者さまにより良い医療サービスを提供するために、医師や看護師、他部署と密に連携を取りながら業務を進めてきました。今後もチームの一員として、周囲と協力しながら貢献していきたいと考えています。
